「親と子の福祉の職場体験ツアー」開催レポート
update 2021/08/26
福祉や介護の仕事を身近に感じてもらうことを目的とした「親と子の福祉の職場体験ツアー(主催:岐阜県、企画運営:岐阜県社会福祉協議会)」が8月12日(木)、東海学院大学をメイン会場に開かれました。
同イベントは、小・中学生とその保護者に向け、毎年夏休み期間を利用し行っているものです。一昨年までは介護施設や介護福祉士養成施設を巡るバスツアーイベントでしたが、昨年は新型コロナウイルスの影響で中止となり、代替としてさまざまな施設を動画で紹介する「オンラインバスツアー」が配信されました。今回はリアルイベントを一部再開し、オンラインと併せたハイブリッド型で行われました。
この日参加したのは小学5年生から中学3年生までの子どもたちと保護者の計80名。感染対策のため、オンラインでの参加も可能としました。
模擬講義「思いやりのコミュニケーション」
福祉や介護に関する知識・技術を幅広く学ぶ東海学院大学 健康福祉学部 総合福祉学科の模擬講義を体験しました。テーマは「思いやりのコミュニケーション」。同大学で教鞭をとる岡本真理子教授が、コミュニケーションの方法には言葉を使う「言語コミュニケーション」と、ピクトグラム(絵文字)のような言葉を使わない「非言語コミュニケーション」の2種類があると説明。また、言語コミュニケーションにおいては言葉の選び方によって相手に与える印象が変わることを具体例を挙げて紹介し、思いやりを持って共感的にコミュニケーションを図る大切さを伝えました。
オンライン中継
【特別養護老人ホーム 飛鳥美谷苑】
【介護老人保健施設 仙寿なごみ野】
各務原市の特別養護老人ホーム 飛鳥美谷苑、岐阜市の介護老人保健施設 仙寿なごみ野をそれぞれ順にメイン会場とオンライン中継でつなぎ、施設の特徴や利用者の方々の1日の生活、そしてそれを支える職員のみなさんの姿を、事前に撮影した動画も交えながら分かりやすく紹介。職場見学を疑似体験しました。中継の後半には、画面越しにリアルタイムでの質疑応答も。飛鳥美谷苑の時間では、参加者の男子小学生が「介護職に就くにはどのような勉強をしたらいいですか」と質問。担当者が「身体のしくみや医学の知識など、幅広い分野について学びます。介護する人・される人のどちらにも身体的な負担が少ない安全な介助技術を身につけることも大切」などと答えていました。
大学構内の見学
事前申込みをした先着10組の親子が2つのグループに分かれて大学構内へ。専門書が充実した図書館や介護実習室などを見学しました。子どもたちは普段なかなか見ることのできない機械浴槽や、実習用のモデル人形などに興味津々の様子でした。
イベント終了後、岐阜県社会福祉協議会・岐阜県福祉総合支援センター所長の堀江誠さんは「コロナ下でさまざまな制約がある中、関係各所と連携しながら、できるだけ体験や交流の楽しさを味わえるイベントを考えました。子どもたちが福祉や介護の仕事により関心を持つきっかけになればうれしい。11月6日(土)にモレラ岐阜で第2弾を行う予定なので、今日の経験を生かしてイベント内容をブラッシュアップしていきたい」と話していました。
▲イベントの企画運営を担当した岐阜県社会福祉協議会のみなさん
イベントに参加した方々の感想 |
介護の仕事に関心があり、参加しました。施設の利用者さんとスタッフの人が楽しそうに笑顔で話している様子を見て、私もやってみたいと思いました。 ひと口に介護施設といっても、特別養護老人ホームと介護老人保健施設では目的や利用者さんの過ごし方が違うことが分かりました。他の施設も見てみたいです。 「介護職の仕事は利用者さんに喜んでもらうこと。『ありがとう』と笑顔で言っていただけることがやりがいにつながっています」という職員さんのお話が心に残りました。 大学の講義を本物の教室で受けたり、いろいろな設備や機械が並ぶ介護実習室を見学したりして、将来のイメージが膨らみました。参加して良かったです。 |
■介護・福祉の仕事やイベントに関する問い合わせ先
社会福祉法人岐阜県社会福祉協議会 岐阜県福祉人材総合支援センター
TEL:058-276-2510 FAX:058-276-2571