ぎふ・いきいき介護事業者「認定証授与式&記念講演会」開催レポート
update 2019/12/09
介護人材の育成と職場環境の改善に積極的に取り組む介護事業者であると認められた「ぎふ・いきいき介護事業者」の認定証授与式と記念講演会が、2019年11月21日(木)に、ぎふ清流文化プラザで開催されました。
4回目となる2019年度は、グレード1から3まで新たに合計20の事業者が認定を受けました。会場入り口にはグレード1認定事業者の取り組みを掲載したパネルや、認定事業者の一覧が掲示され嬉しそうに見る姿や、写真を撮る姿が見られました。
「ぎふ・いきいき介護事業者 認定証授与式」
今回グレード1に認定されたのは「社会福祉法人 大垣市社会福祉事業団」「社会福祉法人 白寿会」「株式会社 新生メディカル」「社会福祉法人 桜友会」「社会福祉法人 慶睦会」の5つの事業者です。それぞれの代表に、兼山鎮也健康福祉部長より認定証が手渡され、コメントをいただきました。続いてグレード2、グレード3に認定された全ての事業者に認定証が手渡され、大きな拍手と笑顔に包まれました。
来賓の挨拶には、当制度の創設にも尽力された中部学院大学 人間福祉学部 学部長 飯尾良英氏がステージに上がられました。「どのグレードなのかも大切だが、そのグレードに到達するまでの過程がとても大事」「認定を受けたことを広く周知してほしい」「認定を受けたこと=職員の安定や離職率を下げることではない」など、これからの努力が重要になると話されました。
「記念講演会」
記念講演会には、淑徳大学社会福祉学部教授 結城康博氏をお招きし、「介護人材の確保・定着における事業所の役割」というテーマで講演いただきました。「団塊の世代が要介護認定率50% 以上になる2035年頃に、介護難民が続発する。介護職に携わる生産年齢人口を確保するためには、全ての関係者が団結して取り組まないと他産業に流れてしまう。『働く人間が楽しい』と思える魅力ある職場環境にしていくことが一番大切。」など、約1時間の講演の後、質疑応答の時間も設けられました。東京都区内で介護職、ケアマネジャー、地域包括支援センター職員として介護の仕事に従事された経験や、現在、大学教授として大学生と接しているご自身の体験談を交えた内容に、参加者は興味深く耳を傾けていました。
【終了しました】福祉体感イベント in イオンモール各務原 来て 見て ふれて ふくしワールド
update 2019/11/07
【終了しました】みんなで育む介護事業 ぎふ・いきいき介護事業者 認定証授与式&記念講演会を行います
update 2019/10/28
「岐阜県介護人材育成事業者認定制度 普及促進説明会&取組発表会」開催レポート
update 2019/09/24
岐阜県介護人材育成事業者認定制度の普及をめざし、促進説明会と認定事業者(ぎふ・いきいき介護事業者)による取組発表会が、県下5か所で開催されました。
9月9日(月)に岐阜産業会館で開催された様子をお伝えします。
「第1部:認定制度普及促進説明会」
第1部では、岐阜県高齢福祉課より認定制度の目的や概要、制度を通してめざす効果などの説明がありました。
また、認定に向けた取り組みを行う事業者に対して、人材の育成・定着のためのコンサルティングなどが受けられる支援や、認定事業者を県が積極的にPRするといったメリットについても紹介されました。
「第2部:認定事業者取組発表」
第2部では認定事業者による取り組みの事例発表が行われました。
この日は、株式会社 羽島企画(認定グレード2)による取り組みが発表されました。
「3年前に岐阜県子育て支援エクセレント企業(現 岐阜県ワーク・ライフ・バランス推進エクセレント企業)の認定を受けた際に、会社の課題と今まで取り組んできたことの重要さを再確認する良い機会となった。今回、介護事業者として人材の成長、会社の発展、サービスの質の向上など、さらにステップアップするチャンスになると思い、この認定制度取得にチャレンジすることにした」と取得に取り組んだきっかけを話されました。
人材確保・育成のための「5本の柱」の取り組みについても紹介され、「申請を通じてこれまでの取り組みを再認識する機会となった。これまで独自の手法で人材育成に努めてきたが、制度の評価基準に照らし合わせることでブラッシュアップできた。今後も適正な人材育成と、サービスの向上へつないでいきたい」と意気込みを語られました。
続いて、支援コンサルタントの纐纈敦様より「岐阜県委託コンサルタント派遣事業」についてご案内をいただき、認定制度の評価項目に対するポイントについて、事例をまじえながらの説明がありました。
「第3部:特別セミナー」
第3部では株式会社システムサポート研究所 代表取締役 谷口公一氏による「介護報酬改訂2019 新たな「特定処遇改善加算」要件・ルールまとめ」と題した特別セミナーが行われました。経験・技能のある介護福祉士を中心に給与面などの処遇改善を行うもので、2019年10月から新設されるにあたり、現行加算要件クリアの確認や、介護報酬改訂による新加算の概要、その運用の考え方について分かりやすく解説されていました。
【終了しました】介護助手希望者事前説明会を開催します
update 2019/09/04
「福祉の職場 体験バスツアー」開催レポート
update 2019/08/29
小・中学生と保護者及び教員の方々に福祉や介護の仕事を身近に感じてもらおうと、毎年、岐阜県が夏休み期間を利用して企画し、岐阜県社会福祉協議会が実施している「福祉の職場 体験バスツアー」。今年も県内どの地域の方も参加できるよう、9コースで実施されました。
8月6日(火)に開催されたツアーでは、岐阜市内にある特別養護老人ホーム 大洞岐協苑様と東海学院大学の体験に、41名が参加されました。
「スタート」
JR岐阜駅のロータリーから2台のバスで出発!
今回は2か所の施設をめぐるツアー。1か所目の「大洞岐協苑」を目指します。
〜特別養護老人ホーム「大洞岐協苑」〜
「オリエンテーション」
施設長の長谷部様からのあいさつの後、施設の特徴や職員の役割について説明がありました。スライドを使った分かりやすい説明で、季節の行事、一日の生活の様子、施設の設備などはイラストや写真で紹介。「どんな生活をしているの?」「お金はどれくらい要るの?」「どんな人が働いているの?」など質問形式のスライドで、施設を利用した場合のイメージがわきやすい内容でした。
「リハビリ機器体験」
続いて、参加者全員でリハビリ室へ。利用者がそれぞれのニーズに合った運動をするスペースで、10種類以上のリハビリ機器が並べられています。リハビリの意味や方法についてスタッフの方から説明をしていただき、参加者それぞれが順番に機器を体験していきます。「身体を動かして気持ちいい」「自立した生活をするために、リハビリの重要性が分かった」と子どもたちは笑顔で取り組んでいました。またお子さんと交代をしながら、保護者の方々も真剣に体験している様子が見られました。
「施設内の見学」
2つのグループに分かれ施設内を見学。トイレや洗面台スペースから、食堂、医務室、デイサービスセンターやケアハウスのフロアまで、さまざまな場所を見学しました。
特別浴室では、入浴用のイスや大型の浴槽などを目の前で見ることができました。利用者が生活しやすい設備の工夫点など、分かったことをメモに書き留める参加者の姿が見られました。
「介護職員体験談」
初めの部屋に戻り、スタッフによるお話。介護の仕事を目指したきっかけや仕事に対する考え方を、2人のスタッフから説明していただきました。「“ありがとう”という言葉をかけてもらえるとやりがいを感じます」といった実体験を基にしたお話に、参加者も興味深く聞き入っていました。
「介護食の体験」
昼食を兼ねた「介護食の実食」では、栄養士からバランスの良い食事の大切さについて説明がありました。この日の介護食は麦飯を主食に、メインディッシュはエビフライ。ほかにスパゲティソテー、もやしの味噌汁、カリフラワーサラダ、桜漬、パインが付いたメニューでした。
お茶は「とろみ茶」を実食体験。とろりとしたお茶は喉をゆっくりと流れていくので、誤嚥を防ぐというわけです。部屋の前方には一食だけ参考に、極刻み食やミキサー食も置かれていました。参加者にとっては普段の食事とは違うお茶や料理で、介護食について知る機会となったようです。
〜東海学院大学〜
バスツアー2か所目は、福祉について学ぶことができる「東海学院大学」。神谷眞弓子学長のあいさつの後は、大学のガイダンスとして、栄養や福祉、幼児教育など専門的な知識が習得できることなどの特徴を紹介していただきました。
また、当大学で取得できる資格や図書館の一般利用の案内もありました。
「体験型模擬授業」
こちらでの体験は、大学の講義が体験できる2コマの“模擬授業”。1時間目のテーマは「あなたを傷つけないコミュニケーション」でした。健康福祉学部総合福祉学科の田上博幸講師が、言葉の選び方や相手を思いやる気持ちを表現することの大切さを解説。ご自身の体験談を交えた講義に、参加者が興味深く聞き入る姿が印象的でした。
2時間目は「建築デザイナーになってバリアフリー空間を創造してみよう」というテーマで、健康福祉学部総合福祉学科の岡本真理子教授にレクチャーしていただきました。
建築家が“言葉以外で内容を伝える方法”の一つとして、自分の体を使って寸法を測ることを体験。席を立ちながら手や腕などの長さを親子で測り合い、教室はにぎやかな雰囲気に。
また、図形を見ずに、聞いた言葉だけで描く体験は、皆さんとても苦戦。視覚や言葉の大切さを、体感しながら学んでいました。
【まとめ】
充実した約5時間のプログラムがすべて終了。体験中は真剣に考える顔や、楽しみながら取り組む笑顔などいろいろな表情を見せた子どもたち。それを見守る保護者の方々も、それぞれ思い思いに学び多き時間を過ごしていました。
また、今年のバスツアーでは初めて小中学校教員にも参加の募集を行いました。参加された教員の方からは、「介護施設での体験では、リフト車など普段体験できないことができた。また、大学見学では身体の不自由な方が日常生活において、どのようなことに困るのかを身をもって体験することができた」と感想をいただき、今回の体験を通して、「介護は人と人との関わりから成り立つものであり、人材不足が課題となっているこの業界、少しでも興味があればぜひ、この道を志してほしいと、学校の子どもたちに伝えたい」と話されました。
岐阜県ではこのような介護や福祉の仕事を体験できるさまざまなイベントを開催しています。ぜひ参加して、福祉業界を知るきっかけにしてみませんか。
ツアーに参加した方々の感想 |
大洞岐協苑では、手すりが利用者の使いやすい高さに設置してあるのが印象的。より生活しやすくするために、細かいところまでを工夫されていているのだと思いました。 祖父母と一緒に住んでいるのですが、それでも今までは福祉があまり身近ではなく…。今日はリハビリ機器などを楽しく体験することができ、これからは福祉を身近に感じていきたいと思います。 福祉の職業体験バスツアーは今回で2回目。特別養護老人ホームなどの施設によって違いがあることが勉強になりました。また、大学の講座が受けられるなんて、とても貴重な体験ですね。 |
■事業の問合せ先
社会福祉法人岐阜県社会福祉協議会 岐阜県福祉人材総合支援センター
TEL:058-276-2510 FAX:058-276-2571
【開催日:12/9・10・23】新人育成担当者向け プリセプターセミナーを行います
update 2019/08/22
【終了しました】介護事業所向け 中堅職員ステップアップセミナーを行います
update 2019/08/22
【終了しました】介護事業所向け 人事マネジメントセミナーを行います
update 2019/08/22
「来て 見て ふれて ふくしワールド」開催レポート
update 2019/07/24
2019年7月5日(金)・6日(土)の2日間にわたり、モレラ岐阜にて福祉体感イベント「来て 見て ふれて ふくしワールド」が開催されました。“福祉”をより身近に感じてもらおうという思いから、イベント名はあえて「ふくし」とひらがなにこだわった今回のイベントは、岐阜県及び県社会福祉協議会と民間企業が力を合わせて初めて開催。公共施設ではなく、様々な年代の方が訪れるショッピングモールで行ったことで、お子様連れのファミリーや大学生のグループ、シニア世代のご夫婦など、多くのお客様がブースを興味深く回っていました。
6日のメインイベントには、13年間プロサッカー選手として活躍したFC岐阜クラブアンバサダーの難波宏明氏が登場。親戚の方が以前に交通事故で車いす生活になり、物心ついた頃から身近な存在だったという車いすを実際に体験しました。「安全に配慮して、常に声をかけることが大切。」という注意点に対し「シグナルを送ったりコミュニケーションを取ることは、サッカーと同じ。」と話されていました。続いて介護食を試食し「2007年に顎を骨折した際、治り具合に合わせてムース食・刻み食、と段階をふんだ食事を経験したことがある。噛む力が弱い方でも食事が楽しめるように工夫されていますね。」とこちらも経験済みの難波氏。「だから今日のイベントに呼ばれたんですよ!」と軽快なトークで会場を和ませていました。
「福祉×スポーツ」
ブラインドサッカーでは、目隠しをした状態でのドリブルとパスを体験。「まず、見えないことで恐怖心が生まれる。自分がどこを向いているのか分からない。ボールから鈴の音がしているけれど、転がってくるスピードが分からない。」と、いつもとは全く勝手が違う中、短時間でコツを掴み、見事なボールさばきに拍手と歓声が上がりました。トークの最後には「車いすの方や目の見えない方など、困っている人は多くいらっしゃる。ここで体験することでそういった方がどう感じるか、どうやって接しないといけないかが身をもってわかるので、ぜひ体験してほしい。」とのメッセージをいただきました。
「福祉×お買い物」
また今回のイベントでは、モレラ岐阜内の「無印良品」「ワンラブ」「PET PARADISE」「サンクゼール・久世福商店」の4つの店舗に協力していただき、専門員の付き添いのもと車いすで協力店を回る買い物体験や、久世福商店のとろみをつけた味噌汁の試食、無印良品のスプーンやフォークに自助具を装着して使用感を体験してもらうなど、ショップと福祉のコラボレーションを通して“福祉”を感じてもらいました。車いすで買い物を体験した方からは「普段と商品の見え方が違って、子どもの目線と一緒。参考になった。」「上から見るよりたくさんの情報が入ってくる。商品も触れることがわかった。」「店内が広く感じる。」などの感想をいただきました。
「福祉×技術」
車いすの新体験として、IAMASと特別支援学校が共同開発した「オープン・ハンドサイクル」の展示・試乗コーナーもあり、多くの方が実際に体験されました。主に肢体不自由児の利用を想定したもので、「自転車で風を感じたい。」「友達や家族と同じことをしたい。」という希望を叶えるために作られ、普段利用している車いすに取り付けるだけで利用できるものです。
また、点字新聞を再利用した点字封筒や点字モビールのワークショップ、目隠しして行うオセロゲームなど幅広い技術と福祉の出合いを体験するブースも設けられました。
「福祉×アート 」
『福祉×アート』コーナーには、福祉施設利用者の作品や障がい者アートが展示されていました。鮮やかな色彩で描かれた作品や創造性豊かな作品は見るものの心をつかむものばかりで、作品に感動した難波氏から、トークイベントの中で「色使いがすごくキレイ。この絵を飾ると部屋がパッと明るくなる。」との感想をいただきました。
「福祉×食べる」
老人保健施設「西美濃さくら苑」で提供されている介護食の試食ができるブースでは「介護食を初めて食べたが、ムース食でも野菜の味がしっかりと感じられた。」という参加者の声が挙がるなど、かむ力が低下した方でもおいしくいただける食を体験しました。
また、本巣市障がい者就労支援センター「みつば 杉の子 ほたる」と、社会福祉法人「いぶき福祉会」による、お菓子の販売もありました。「いぶき福祉会」の招き猫マドレーヌは、地元のサッカーチームを応援したい、繋がりを持ちたいという思いから、FC岐阜のホームゲームの日にスタジアムまで届けており、難波氏から「FC岐阜の選手にはプレーン味が人気。僕は抹茶が好き。」とコメントを寄せていただきました。
「参加者の声」
参加者の方に感想を伺うと「ブラインドサッカーを知るいいきっかけになった。クラブチームの見学に行きたい。」「車いすで自走してみたが、30メートル程で疲れてしまった。大変なことが分かった。」など、実際に体験したことで感じる貴重な声を聞かせていただきました。
民間企業にとっても“福祉”を考えていただく機会となったこのイベントは、“福祉”が特別なものではなく、もっと社会にとけこみ共生社会を実現していく一歩となればという願い、そして子どもたちに“福祉”を手軽に体験してもらい、将来、福祉に携わる人材が増えて欲しいという願いが込められたイベントとなりました。
次は11月10日(日)にイオンモール各務原で開催予定です。