お知らせ

「福祉の職場体験オンラインツアー2023」開催レポート

update 2023/09/28

福祉や介護の仕事・学びの魅力を動画で発信

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2023年8月8日(火)~31日(木)に岐阜県内の小・中学生とその保護者を主な対象としたWebイベント「福祉の職場体験オンラインツアー2023」が2023年8月8日(火)~31日(木)に開催されました。
福祉や介護の仕事・学びを身近に感じてもらおうと、岐阜県が毎年夏休みに企画している恒例イベント。今年は事前申込制で、参加希望親子が期間中、いつでも好きな時に3種類のオリジナル動画を視聴できるオンライン形式が採用されました。動画は、県から委託を受けた岐阜県福祉人材総合支援センター(社会福祉法人 岐阜県社会福祉協議会内)が「特別養護老人ホーム 飛鳥美谷苑」、「介護老人保健施設 こころ」、「サンビレッジ国際医療福祉専門学校」の協力のもと、撮影・編集したものです。普段はなかなか入れない介護施設や福祉の専門学校を探検気分で見学したり、親子で介護体験ができたりと、盛りだくさんのコンテンツが収録されました。
今回は、このイベントに参加した親子の様子をご紹介します。


多彩なコンテンツで身近になる福祉・介護の世界

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夏休みも終わりに近づいた8月のある日、大垣市に住むAさんの自宅を訪ねると、お母さんと一緒に「福祉の職場体験オンラインツアー2023」の動画を視聴するあやのちゃんの姿がありました。あやのちゃんは現在、小学5年生。食事の準備や片付けなどのお手伝いを進んでする、しっかり者の女の子です。

今回のイベントは、あやのちゃんのお母さんがチラシを見て参加を申し込んだそう。「子どもの可能性は無限大。将来について考える機会になればと思いました。」と話します。

1つ目の動画では「特別養護老人ホーム 飛鳥美谷苑」を訪問。座ったまま入れる浴槽をはじめ、介護施設ならではの設備やさまざまな仕事が、実際に働く職員さんの生の声と共に伝えられました。

2つ目の動画では「介護老人保健施設 こころ」を訪問。介護福祉士や作業療法士、事務職など、多様な専門職が連携しながら利用者の方々を支える様子が生き生きと映し出されました。

3つ目の動画では「サンビレッジ国際医療福祉専門学校」を訪問。介護の知識と技術を学ぶ授業の様子や、海外からの留学生も多い国際色豊かな学校生活の様子が、学生らのインタビューを交えて紹介されました。

また、各動画内には、簡単な介護食の作り方や介助の方法を実践的に学ぶ「ちょこっと体験コーナー」もあり、あやのちゃんとお母さんは楽しそうに取り組んでいました。


あやのちゃんとお母さんの感想

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あやのちゃん:保育園に通っていた頃、鼓笛隊員として介護施設で演奏を披露したことがあります。その時、たくさん拍手をしてくれたおじいさん・おばあさんたちのように、高齢で身体が不自由になっても安心して暮らせるのは、介護のプロの人たちがそばにいるからだということを今回初めて知りました。職員さんたちがみんな笑顔で働いていたこと、「大変なこともあるけれど、すごく楽しい仕事」と話していたことが心に残っています。それから、介護の勉強は机の上だけじゃなくて、いろいろな実習もあり、おもしろそうだなと思いました。

あやのちゃんのお母さん:介護職は「キツい仕事」というイメージを持っていましたが、動画を見て、そのイメージが大きく変わりました。どの仕事だって、嫌なこと、つらいことはありますよね。そういう現実の中で、みんな誇りを持ってがんばっている。ああ、同じなんだと気づきました。そして、「ありがとう」の言葉や笑顔があふれている介護の職場の魅力、ポジティブな面を知ることができ、温かい気持ちになりました。こうした動画が子どもたちの選択肢を広げるきっかけになるかもしれません。ぜひ、学校の授業でも取り入れてほしいと思います。


■動画の視聴
オンラインツアーの動画は以下のサイトで一般公開しています。ぜひご覧ください。

特設サイト(R6.3.31まで)

YouTubeチャンネル


■介護・福祉の仕事に関する問い合わせ先
岐阜県福祉人材総合支援センター(社会福祉法人 岐阜県社会福祉協議会内)
TEL:058-276-2510 FAX:058-276-2571

令和5年度 アセッサー講習 受講者募集のご案内(補助金あり)

update 2023/09/28

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介護職員の育成と指導時に求められる客観的視点とスキルを磨く、アセッサー(評価者)を養成する講習です。介護現場でのチームリーダーの方や、資質向上・キャリアパス構築を目指す方など、ぜひお申し込みください。

また、岐阜県では受講費を支援する補助金(職員1人当たり1万円)を支給しております。

ぜひご活用ください。


●お申込み受付期間

令和5年10月3日(火)~11月7日(火)まで


●講習内容

  1. テキストによる自主学習
  2. オンライン学習
  3. トライアル評価による学習
  4. 確認テストの受験


●受講費についての補助金

令和5年度アセッサー講習受講支援事業費補助金<県HP


令和5年度 アセッサー講習 受講者募集のご案内(PDF:732KB)

専門セミナー「精神疾患者への対応&先進的取組発表」開催レポート

update 2023/09/25

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「岐阜県介護人材育成事業者認定制度」に取組む介護サービス事業者を対象とした専門セミナー(主催:岐阜県、運営:公益財団法人介護労働安定センター岐阜支部)が2023年8月21日(月)、ワークプラザ岐阜で開催されました。

今回のテーマは「精神疾患者への対応&先進的取組発表」。医療と介護、それぞれの現場で活躍する登壇者の話に、来場者・オンライン参加者あわせて約50名が熱心に耳を傾けました。
また、第1部の終盤では、参加者から寄せられた精神疾患者への対応に関する悩みや疑問に、講師がアドバイスする時間も設けられました。


第1部 基調講演「精神科領域の実際」

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患者さんごとに適したアプローチを

いまいせ心療センター(愛知県一宮市)の精神科医師・鎌倉理人先生が臨床経験を交えながら、精神疾患の正しい知識について解説するとともに、そうした患者への接し方のポイントをアドバイス。「統合失調症から、うつ病などの気分障害、パーソナリティ障害まで、多岐にわたる精神疾患は、検査値に当てはめて診断名を判断できるものではなく、境界があいまい。また、治療はご本人のお話を丁寧に聞き取った上での薬物療法が中心になるが、疾患の重症度と治りやすさには相関性がなく、薬の効き方にも個人差があるため、患者さんごとに適したアプローチを探っていく必要がある。」と、個別対応・支援の重要性を強調しました。


患者さんの気持ちに寄り添い試行錯誤

鎌倉先生は「高齢の患者さんについては、医療と介護施設などの地域機関が互いに協力し合えるような体制を作っておくことも大切。介護職の人が認知症の患者さんに付き添って精神科を受診する際はぜひ、困りごとやこれまでの経過を整理し、ポイントを絞って情報を伝えてほしい。医療機関は病態の重症度に関わらず、状況や必要に応じて入院治療も受け入れてくれる。」と呼びかけました。その上で「認知症の方は、少し視点をずらした“変化球”のコミュニケーションを取ることが、時に薬物療法以上の効果をもたらすことがある。たとえば、ご本人のこだわりに配慮した声かけによって入浴拒否をしなくなったケースがあった。対応に正解はない。失敗してもいいので、その方の気持ちに寄り添いながら、トライ&エラーを繰り返してもらいたい。」と話しました。


第2部 介護事業者による先進的取組発表「介護ロボットの活用と効果」

Image title社会福祉法人 浩仁会は揖斐郡大野町、揖斐川町に特別養護老人ホーム、地域密着型特別養護老人ホーム、ショートステイホーム、グループホームを運営しています。今回は先進的取組発表として法人を代表し、セント・ケア おおの(揖斐郡大野町)の施設長・木村裕亮さんが、法人施設で2015年から取り組んでいる介護ロボット活用やDXの取組みと、それらの効果を発表しました。

「介護ロボットにはさまざまな種類があるが、施設では見守り支援ロボット(センサーや外部通信機能を備えたロボット。転倒を検知し、自動で通報する機能もある。)を中心に活用を進めている。導入によって、ベッド周辺での転倒事故が激減。2022年度の骨折事故は0件になった。また、介護ロボットの導入と並行してDXを推進しており、ICT機器で介護記録をデジタル化したり、ビジネスチャットで職員間のコミュニケーションや情報共有を行ったりしている。DXは業務を効率化し、職員の時間的・精神的なゆとりを生み出した。得た時間は、利用者さんへの直接ケアや地域との交流に充てている。」と話しました。



詳しくご覧いただきたい方はこちら

https://youtu.be/I8Zv57AbkvQ


導入・定着のポイント

木村さんは、介護ロボットの導入・定着のポイントとして、


・情報収集と分析(ロボットの種類、現場のニーズなど)
・費用対効果の検討(補助金も活用)
・目的を明確にした導入計画の作成
・導入前のお試し(メーカーなどに相談する)
・導入中の試行錯誤(マニュアルやルールの作成、研修の実施など)
・導入後の効果測定と改善


の6つを紹介。さらに「変化を恐れず楽しむこと、目標を持つことが大切。介護職の未来は、現場で働く私たち自身が行動しなければ変わらない。魅力ある職場をみなさんと一緒に作っていきたい。」と語りました。

社会福祉法人 浩仁会の取組みはコラムページでもご紹介しています。あわせてぜひご覧ください。


▼活用次第で現場が変わる!介護ロボットをチームの一員に

https://www.gifu-kaigo.jp/column/volume23.html



セミナーに参加した方々の感想


異なる2つのテーマだったが、どちらも学びがたくさんあり、有意義な時間になった。


精神疾患者の方への接し方について深く考えることができた。


病院受診に付き添う際のポイントなどを今後に生かしていきたい。


大変参考になった。もっとゆっくり聞きたかった。


介護ロボット導入への意欲がわいた。早速行動を起こそうと思う。