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「福祉の職場体験オンラインツアー」開催レポート

update 2022/09/05

岐阜県内在住の小中学生とその保護者らを対象にした「福祉の職場体験オンラインツアー(主催:岐阜県、企画運営:岐阜県社会福祉協議会)」が8月9日(火)、中部学院大学 関キャンパスをメイン会場にして開かれました。

超高齢社会が進む一方で、介護業界では人材をいかに確保していくかが課題になっています。岐阜県においても例外ではありません。このままのペースでいくと、2025年には県内で4,400人の介護人材が不足すると言われています。今回のイベントはそうした事態の解消につなげようと企画されたもので、リアルとオンラインを組み合わせたハイブリッド型で開催。参加者62名(うち、23名はオンラインで参加)が多彩なプログラムを通して、福祉や介護の仕事、学びについて理解を深めました。

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模擬授業:テーマ「介護は力まかせじゃない」

中部学院大学 短期大学部 社会福祉学科の高野晃伸准教授が模擬授業を実施しました。「介護職は体力がいる、腰を痛めそうなどのイメージを持つ人も多いが、介護は力まかせにするものではない。人間の身体の動きに合わせた正しい介護技術を身につけ、実践することが、介護者・利用者双方の負担を減らし、安全を守ることにもつながる」と述べました。子どもたちは、ただ座って授業を聞くだけでなく、立ち上がり介助などのロールプレイ体験を通して学びました。高野先生が「動くのは利用者本人で、介護者はサポート役。相手の持つ力を理解して、できるだけ活かすことが大切」と話すと、納得した様子で楽しそうに授業を受けていました。

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学生インタビュー

中部学院大学 短期大学部 社会福祉学科2年の伊澤美緒さん、中部学院大学 人間福祉学科3年の西谷颯斗さんが登壇。介護や福祉の道を志したきっかけ、大学での学びなどについて紹介しました。伊澤さんは「介護福祉士を志したのは、人を助ける仕事がしたいと思ったからです。短期大学は2年間で国家資格取得を目指すため、勉強は大変だが、同じ目標を持つ仲間と一緒にがんばっています。授業は演習も多く、楽しいです。特に3Dプリンタを使って福祉用具を製作したことが印象に残っています。」と話しました。西谷さんは「高校で介護について学んだが、福祉についてもっと幅広く勉強したい気持ちが高まり、大学に進学しました。友だちにも恵まれ、部活動と学業を両立させながら大学生活を満喫しています。中部学院大学は実務経験のある先生が多く、授業が楽しいです」と話しました。

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▲参加者の親子に語りかける伊澤美緒さんと西谷颯斗さん


オンライン中継:介護老人保健施設 アルマ・マータ

多治見市の介護老人保健施設 アルマ・マータと会場をオンライン中継でつなぎ、介護職の皆さんが施設の特徴や仕事の魅力を発信。「介護老人保健施設は、在宅復帰を目標にリハビリなどを行う入所施設。車椅子に乗っていた利用者様が歩けるようになったりすると、とてもうれしいです」「介護の現場は、笑顔と『ありがとう』の声があふれる場所。学びや刺激があって、人としても成長できます」「アルマ・マータは働きやすい職場づくりに力を入れているので、仕事と子育ての両立がしやすいです」などと紹介しました。また、終盤では事前に参加者から寄せられた質問に答えるコーナーもありました。「利用者の方たちはどんなことをしてほしいと思っているのですか?」という質問には、職員が「できない、と決めつけないこと。相手をよく観察して、『お手伝いしていいですか』と声かけをしながら介助することが大切です」と答えていました。

※一部、内容を変更して実施されました。

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学内見学ツアー

来場した親子が2つのグループに分かれて大学構内へ。先生の案内で、専門書が充実した図書館や介護実習室、学生食堂などの散策を楽しみました。普段はなかなか見ることのできないキャンパスに、子どもたちは目を輝かせていました。

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イベントに参加した方々の感想


大学で介護や福祉をどんな風に学ぶのかが具体的に分かって良かったです。自分の考えをしっかりと持っている大学生の2人がかっこよく感じました。


今回のイベントに参加したことで、介護福祉士になりたいという気持ちがさらに強くなりました。これから勉強をがんばっていきたいです。


ひと口に介護施設といっても、目的や利用者さんの状態によってさまざまな種類があることがわかりました。他の施設についても調べてみたいと思います。


「介護職は学びや刺激のある仕事」というアルマ・マータの職員さんのお話が心に残りました。


遠くに住んでいる祖母に会いたくなりました。介護が必要になった時、自分にできることをしてあげようと思いました。


■介護・福祉の仕事やイベントに関する問い合わせ先
社会福祉法人岐阜県社会福祉協議会 岐阜県福祉人材総合支援センター
TEL:058-276-2510 FAX:058-276-2571

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