「福祉の職場体験バスツアー」開催レポート
update 2024/08/26
介護や福祉の分野に興味のある小・中学生とその保護者の方々を対象にした「福祉の職場体験バスツアー」が、2024年7月30・31日、8月6・8日の計4日間、岐阜県内の介護施設で開かれました。このイベントは、介護現場の人材不足が進む中、次世代の担い手を増やそうと、岐阜県および岐阜県社会福祉協議会が共同で毎年夏休み中に開催しているもの。4日間のうち、揖斐郡池田町にある「介護老人保健施設 西美濃さくら苑」を会場にした7月31日の回には、24名の親子が参加してくださいました。本レポートで当日の様子をお伝えします。
【集合】
参加者の親子が大垣駅前に集合!大型観光バスに乗り込み、職場体験の会場となる「介護老人保健施設 西美濃さくら苑」に向かいます。
【オリエンテーション】
「介護老人保健施設 西美濃さくら苑」事務長の木村崇さんによるオリエンテーションからツアーがスタート。「介護サービスを利用するにはどうすればいいの?」「老人保健施設は介護職からリハビリ職、看護師まで、いろいろな専門職の人が働いているけれど、特別養護老人ホームやデイサービスとの違いは?」などについて、スライドを用いて子どもたちにわかりやすく説明しました。
【施設見学】
ここからは参加親子が3グループに分かれ、施設内の見学へ。介護職員の説明を聞きながら、利用者の方々が暮らす居室や、介助が必要な人も安全・快適に入浴できる専用機器を備えた浴室などを見てまわりました。
【福祉車両体験】
実際に施設で使われている福祉車両で、送迎の一連の動きを疑似体験。車いすに座り、そのまま車両に乗り降りをすることで、お年寄りの気持ちに寄り添った適切な介助方法、声のかけ方を学びました。
【リハビリ体験】
身体機能の回復・維持をめざすリハビリの専門職、理学療法士の職員が、どんな仕事をしているのかを説明。安全に足腰の筋力トレーニングができる機器や、クイズを解きながら楽しくウォーキングができる機器の体験もしました。
【ロボット・ICT機器体験】
介護職員の負担軽減や生産性向上、より質の高いケアのために積極的に導入しているというロボットやICT機器を紹介。職員間のスムーズな情報共有に活用しているインカム、ベッドに取り付ける見守りセンサー、コミュニケーションロボット、空気の力で腰への負担を軽減するアシストスーツなどを体験しました。
【職員のお話】
「介護老人保健施設 西美濃さくら苑」で働く介護福祉士、看護師、理学療法士、管理栄養士が、高齢者介護の道に進んだきっかけや仕事内容、働いていてうれしいと感じる時について語りました。4人は「介護の仕事は大変なこともあるけれど、やりがいがある」「毎日たくさんの笑顔や『ありがとう』の言葉に出会えるのが魅力」などと説明。子どもたちは目を輝かせながら、職員たちの話に聞き入っていました。
ツアーに参加した方々の声
夏休みを利用して、お母さんと一緒にいろいろな職業体験イベントに参加しています。今日一番おもしろかったのは、福祉車両体験。どういう仕組みで車いすに座ったまま乗り降りができるのかが理解できました。それから、スロープで移動する時、思っていたより体勢が斜めになるので、「車に乗りますよ」「大丈夫ですよ」などと声かけすることが大切ということも知りました。将来の夢はまだ決まっていないけれど、人の役に立つ仕事がしたいと思っています。(M君 小学5年/岐阜市から参加)
中学校の職場体験のプログラムに介護施設があって、興味を持ちました。その時は違うプログラムに参加したのですが、やっぱり介護施設に行ってみたいと思い、妹も誘って今回のツアーに参加しました。介護の専門職の人たちは一生ものの国家資格を持っているし、利用者さんたちに頼られて、すごくやりがいがありそうです。私は小さい頃から祖母に可愛がってもらっていることもあって、お年寄りと話すことが好きなので、介護の仕事もいいなと思いました。(Tさん 中学2年/揖斐郡池田町から参加)
むすび
岐阜県ではこういった介護・福祉の仕事を体験できるさまざまなイベントを開催しています。ぜひ参加して、将来、介護や福祉のプロフェッショナルをめざしてみませんか?
■介護・福祉の仕事やイベントに関するお問い合わせ
岐阜県福祉人材総合支援センター(社会福祉法人 岐阜県社会福祉協議会内)
TEL:058-276-2510