介護職をめざしたきっかけ
- 私がこの仕事に興味を持ったきっかけは、実家で祖父母と同居していたことです。実際に高齢者と一緒に暮らし、一緒に過ごす時間の楽しさを知ることができました。将棋をしたり、ゲームをしたり、どこかへ連れていってもらったり、祖父母との楽しい思い出は尽きません。しかし、それと同時に家族としての様々な苦労にも直面し、例えば病気をしたときなど、その苦労はこれまでの家族生活を一変させてしまう可能性があるということを知る機会にもなりました。
この経験から、介護に対する正しい知識や技術を習得することで「同じ苦労で悩み、日々過ごしている方々の助けになれたら」と思うようになり、この仕事を目指しました。
私は今、こんな仕事をしています
- 「理学療法士がつくるデイサービス」がコンセプトの施設に勤め、理学療法士をはじめとするスタッフと協力し、リハビリを通じて利用者様の自立を支援していくことが仕事です。
介護の仕事は「何かをしてあげる」というイメージが大きいかもしれませんが、そうではありません。どこまでが自分でできて、どこからは介助が必要なのかを見極め、「自分でできる」を減らすことなく少しでも増やしていけるよう日々考え、支援していくものだと思っています。自分で靴が履けるようになった、服の袖が通せるようになったなど、小さな積み重ねでいいんです。年齢を重ねることでできなくなることが増えるのが自然の流れかもしれませんが、一つでもできることが増えれば、その喜びは大きい。その喜びを共有して笑顔を分かち合えるところが、この仕事の魅力ですね。
この職場の好きなところ
- 上司との距離感が遠く感じられてしまう会社もあると思いますが、この職場は非常に近い距離に居てくださる感じがあり、何でも相談がしやすいです。意見も伝えやすく親近感を持って仕事に取り組むことができています。そんな良好なコミュニケーションが育む雰囲気が、利用者様の居心地の良さに変わっていけばうれしいですね。
誰かに感謝されたい、誰かの役に立ちたいという気持ちは、誰もがいくつになっても持っているもの。この仕事は「ありがとう」をもらえるだけでなく、返すことのできる仕事だと思います。私たちが今豊かに暮らせているのは、人生の先輩である高齢者の方たちのおかげです。私の祖父母は他界してしまったので、利用者様に「ありがとう」を返す毎日。他のスタッフと一人ひとりの最適なリハビリメニューを考えることで、たくさんの「ありがとう」をお返しできることも、この職場の好きなところですね。
今後の目標
- 保有資格の更新や、会社が勧めてくれる新しい資格や研修への参加を積極的に行っています。これらに挑戦することで自身の知識や技術の向上はもちろん、しっかりとキャリアアップにつなげることができています。
昨年秋には「介護プロフェッショナルキャリア段位制度」で、アセッサー(評価者)講習を修了しました。アセッサーは施設内で介護職員のキャリア形成を支援する役割を持ち、今後管理者的立場を担うために必要な知識となります。新人教育にも役立ち、時代に即した介護技術を正確に教えることができるものです。ただ、キャリアアップとともに増えていくのがデスクワークですが、私はあまり好きではないんです(笑)。できればこれからも介護現場で利用者様に寄り添い、体を動かす仕事は続けていきたいですね。