介護職をめざしたきっかけ
- 高校生の頃、進路について悩んでいる私に、両親がくれたアドバイスのひとつに「手に職を付けると将来性があるし選択肢も広がる」というものがありました。手に職?どんな職業があるのかな…と思案しましたが、もともと両親が共働きだったため、小さいころから祖母と過ごす時間が多かった私の頭に浮かんだのが、おじいさんおばあさん方のために働く介護職という仕事でした。最初は、興味を持った選択肢のひとつ、という程度の思いでしたが、次第にまずは介護福祉士の資格を取得してみようという具体的な目標に変わり、高校卒業後は介護福祉士の専門学校に進みました。
座学や実習で学ぶうちに、この職が私の天職に間違いないと確信しました。現在、介護職に就いて20年ほどになりますが、変わらず大変ながらも毎日を楽しみながら過ごしています。人と関わることが好きな人にとってはやりがいを持てる仕事だなあとつくづく思っています。
私は今、こんな仕事をしています
- 介護主任という役職に就いて、もうすぐ2年。まだまだ未熟で経験不足だと実感することが多くありますが、毎日、周りの皆さんに支えられ教えられながら、乗り越えています。当然、介護主任であっても時間を作って現場に足を運ぶことは大切です。利用者様の顔を直接見て、手と手をふれあい、何気ない会話をさせていただくことで思いがけない発見があります。それは、スタッフについても同様ですね。「何でも相談して」というのは簡単だけど、言いづらいことも多いものです。現場での仕事ぶりや表情、会話から現状や一人ひとりの思いを把握し、改善点を考えています。このようなことに日々邁進することで、私自身も学べ、成長できていると思っています。
介護実習指導者としては、実習に来てくれる学生さんが多くを体験し学べるように毎年試行錯誤しています。毎日行う実習後の反省会では不安や悩みを解消できるようにコミュニケーションを図り、現場を改善しています。
この職場の好きなところ
- 介護職という仕事は、残念ながらいろいろな意味で閉鎖的なイメージがまだまだ多いと思います。そんな世間的なイメージを払拭しようと、当苑では内部研修、外部研修に積極的に参加するようにしています。スタッフ一人ひとりがスキルアップするため、学びの場をつくり、学ぶことの楽しさ、上達することの喜びを感じてもらえるように取り組んでいます。また、職場の雰囲気も開放的です。明るくて気さくな人が多く、毎年行われる夏祭りや忘年会などには積極的に参加して、皆で盛り上げています。
もちろん、仕事としてのやりがいも多く感じます。難しいことも多いですが、利用者様から「この施設で良かった」「あなたで良かった」「ありがとう」などの言葉をいただくと、思わず涙があふれそうになります。そして、明日も利用者様から感謝の言葉をいただきたいと、また頑張れるのです。
当苑では利用者様の最期を看取ることもあります。長い人生を生きてこられた利用者様の最期に寄り添わせていただくことから、改めて、介護職は尊い仕事だと思います。
今後の目標
- 社会福祉法人さくら福祉会は、今年度、岐阜県介護人材育成事業者認定制度のグレード3からグレード2にグレードがアップし、すべてのスタッフにとって働きやすくやりがいのある職場環境であることが認められました。素晴らしいことだとは思いますが、今後もより一層、スタッフのためにも、利用者様のためにも、スタッフが目標を持ってスキルアップし、キャリアアップできるよう、毎日を楽しく真剣に取り組める施設にしていきたいと考えています。
個人的には、利用者様のケアマネジメントを行うケアマネジャーの資格を取得するのが今後の目標です。また、今年、認知症サポーター養成講座の講師役を務めることができるキャラバン・メイト養成研修を修了しました。そのほか、これまでに取得した幾つもの資格の知識と経験を生かし、スタッフや利用者様のために尽力していきたいと思います。