介護職をめざしたきっかけ
- 22歳の時、役者をめざして上京。小劇場などで活動するかたわら、生活のためにさまざまなアルバイトを経験しました。その中のひとつに、食品の行商があったんです。ラッパを吹きながらリヤカーを引いていると、お年寄りのお客様がいらして、「あなたが来てくれるから助かるわ」「いつもありがとう」とおっしゃるんですよ。「ああ、こんな風に誰かの役に立つ仕事っていいな」と感じたことが後々、介護の道に進む動機になりました。
東京で暮らし始めて10年が経った頃、ずっと遠距離恋愛をしていた彼女の妊娠が判明し、地元の可児市に帰って結婚することを決意。ハローワークの紹介で、働きながらヘルパー2級(現在の介護職員初任者研修)の資格取得を支援してくれる当法人に就職しました。役者への未練は不思議なほどなくて、生まれてくる子どもと妻のために心機一転がんばろうという気持ちでした。
私は今、こんな仕事をしています
- 最初の配属先は、デイケアの現場でした。その後、小規模多機能ホームなどを経て、入職4年目からここ「ほほえみグループホーム」でフロア主任を務めています。認知症の方の自立支援を目的としたグループホームにおいて、職員はあくまで裏方であり、主役は入居されている利用者様。ですから、私たちは「何かをして差し上げる」というスタンスではなく、生活を共にしながら、利用者様が安心して暮らせる環境を整え、家族のような関係を作っていくことをめざしています。
この職場の好きなところ
- スタッフ一人ひとりがフランクに意見を出し合い、サービスをより良くしようとするムードが職場全体にあるところ。人と向き合う介護の仕事は、決してマニュアル通りにはいきません。ましてや認知症の方の症状は個別性があるため、日々みんなで一緒に考え、創意工夫していく取り組みが欠かせないのです。その取り組みが奏功して、利用者様の笑顔が増えたり、意欲が増したりするなどの変化が現れると、とてもうれしい気持ちになります。
今後の目標
- 2018年春に新規オープンする複合型介護施設に異動することになりました。そこで新たな利用者様との出会いを楽しみながら、介護職としての技術や知識を磨いていきたいと思っています。そして、取得できる資格には積極的に挑戦し、ゆくゆくは施設の運営に携わるのが目標。介護を一生の仕事ととして選んだからには、上をめざしていきたいです。