「令和2年度 岐阜県介護人材育成事業者認定制度 説明会&取組発表会」開催レポート
update 2020/10/30
岐阜県介護人材育成事業者認定制度の普及をめざし、促進説明会と認定事業者(ぎふ・いきいき介護事業者)による取組発表会が10月20日(火)にテクノプラザにおいて開催されました。今年は新型コロナウイルス感染症の拡大防止に伴いイベント等が中止・延期される中、当イベントも予定から約2か月遅れ、東濃地区・岐阜地区の合同で開催されました。
「認定制度普及促進説明会」
最初に、岐阜県高齢福祉課より認定制度の目的や概要、制度を通してめざす効果などの説明がありました。また、グレード1から3の認定を受けるにあたり、評価項目の確認基準やその取り組み例についての説明もありました。
さらに、認定に向けた取り組みを行う事業者に対して、人材の育成・定着のためのコンサルティングなどが受けられる支援や、認定事業者を県が積極的にPRするといったメリットについても紹介されました。
「認定事業者取組発表」
続いて、認定事業者である社会福祉法人 白寿会(認定グレード1)と社会福祉法人 浩仁会(グレード2)による取り組みの事例が発表されました。
白寿会の発表では、先進的な取り組みの推進として「介護ロボットとICTによる働き方改革」と「人材確保・定着に向けた取り組み」の2本立てで紹介。介護ロボットや見守りセンサーを積極的に導入したことで、介護職員の身体的・精神的負担の軽減や夜間時の見守りの不安軽減など働く環境が大きく改善されると同時に、ゆとりができることでご利用者へのサービス向上にもつながったと話されました。また、介護人材確保・定着に向けて、多様な勤務体系の導入や人材育成制度の整備などに力を注がれた取り組みについて発表され、ハードとソフトの両面で働く環境を整備する姿が紹介されました。
「職員の声に耳を傾けよう ~職場環境改善のヒントはすぐそばに~」と題された浩仁会の発表では、働きやすく、働きがいのある職場に変えていきたいという思いをきっかけに動き始めた「職場環境改善」の取り組みについて紹介されました。職員から聞き取ったスリム化提案を当法人幹部会議にかけて、実施可能かどうか、いつ・どこで・どのように改善を行うかなどの実施計画表を作成して、PDCAのサイクルを繰り返しながら取り組んでおられ、具体的に記録紙の改善や全体行事を減らすなど、いくつかの改善事例について発表されました。
介護の本質は、介護する人もされる人も双方が安全・安楽・安心できる関係性がよい介護につながる。できるだけ無駄な業務をなくして、職員の身体的・精神的な疲弊を減らして笑顔で働ける環境を築いていきたいという思いを語られました。
「特別セミナー」
最後に株式会社システムサポート研究所 代表取締役 谷口公一氏による「現在の課題と展望」と題した特別セミナーが行われました。昨今、ニュースでも話題になった「同一労働・同一賃金」について、待遇格差のポイントを丁寧に解説いただきました。
またこのコロナ禍において労働市場は少し変化しており、介護業界についても人材採用に少し明るい兆しが見えてきている。だからこそ、各法人では採用条件などに工夫を加えていくことが重要だと提言をいただきました。