もっと介護職の話をしよう もっと介護職の話をしよう

岐阜県の介護業界の未来を担うのは、
志を持った学生、現場で働くプロフェッショナルのみなさんの存在です。
そうした方々に着目し、あらゆる角度から、
介護の仕事と学びについて考えていきます。

お話を伺った方々

岐阜県社会福祉協議会
岐阜県福祉人材総合対策センターのみなさん

福祉・介護の仕事をしたい方と、働き手を求めている事業者の橋渡し役を担う岐阜県の公的機関。福祉・介護専門の無料職業紹介事業をはじめ、就活フェアやセミナーの実施、イメージアップ活動など、さまざまな取り組みを行っています。

介護の学びと仕事をワンストップで支援

岐阜県福祉人材総合対策センターは、福祉・介護分野への就学から就労、就労後の定着・スキルアップ支援までワンストップで行おうと、2009年に従来の窓口を拡充して社会福祉協議会内に開設されました。目的は、福祉・介護業界の深刻な人材不足の解消。福祉専門の無料職業紹介事業や年2回の就活フェア、職能に応じたセミナーの実施など、さまざまな側面から求人・求職活動をサポートしています。求人・求職と聞くと、少し堅苦しいイメージを持つ方もいるかもしれませんが、当センターは女性職員中心のアットホームな雰囲気。介護の仕事に興味のある方から、より自分に合った職場を探したい方、ちょっと仕事の悩みを聞いてほしい方まで、お一人おひとりに寄り添ったサポートを心がけていますので、お気軽に足を運んでいただきたいと思います。
また、開設以来、「福祉・介護の仕事」の魅力発信とイメージアップ活動にも力を注いできました。「福祉の仕事親子職場体験バスツアー」や、実際の介護職員らを講師とした中学校・高等学校への訪問説明会、福祉・介護の仕事や資格に関するガイドブック発行はその一例。中長期的な介護人材の確保に向けて、こうした若年層へのアプローチも大切だと考えています。

▲2016年に行われたイベントの様子。

2015年度は県内21の中学校で計1,923名の生徒さんに福祉・介護の仕事の魅力を発信しました。

返還免除ありの貸付金制度とは?

介護を学びたい方が経済状況などに左右されてその夢を諦めることのないように。また、介護職としてスキルアップしたい方、もう一度介護現場で働きたい有資格者の方もしっかりとサポートしたい。そのような思いから、岐阜県では2つの資金貸付制度を整えています。
1つめは「介護福祉士等修学資金貸付制度」。介護福祉士の資格取得をめざす方が養成施設に修学するための費用を無利子で貸し付ける制度で、大学、短大・専門学校、実務者研修受講生によって貸付金額が異なります。ポイントは、養成施設を卒業後、1年以内に介護福祉士として岐阜県内の介護施設等に従事し、引き続いて5年間(過疎地は3年間。実務者研修受講生は2年間)従事した場合は返還が免除されること。さらに、2016年度からは、介護福祉士をめざす方の進学をより強力にサポートしようと、国家試験受験対策費用8万円(1年度あたり4万円)の貸付が追加されました。2つめは「介護職員等再就職準備金貸付制度」。1年以上、介護業務の経験のある有資格者の方(介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者など)が介護職員として再就職する際に必要な費用を無利子で貸し付ける制度です。介護福祉士等修学資金貸付制度と同様、所定の条件を満たせば返還が免除されるのが大きな特徴です。そしてさらにこの制度を活用していただくよう制度改正が予定されており、2016年度中にも貸付限度額が20万円から40万円に拡充される予定であること。この制度が、1人でも多くの方にとって「もう一度介護の現場へ」と考え、行動するきっかけになることを願っています。

岐阜県の貸付制度を利用した実務者研修受講生は 2015年度で78名、2016年度(前期)で119名、 全国トップクラスの実績を誇ります 。

官民学一体となった
介護人材の確保に向けて

日本は今、本格的な超高齢化社会を迎え、これから介護が必要な人が増加していきます。
岐阜県が2015年3月に発表した「第6期岐阜県高齢者安心計画」によると、団塊の世代が全員75歳以上になる2025年には、県内で必要とされる介護人材の需要見込み約39,500人に対し、供給見込みが32,400人となっていて、約7,100人の人材確保が必要とされています。こうした深刻な介護人材不足の状況を打破していくためには、官民学一体となった取り組みの強化が欠かせません。
今後は、高齢者の見守り・家事支援ボランティアなどで活躍している中高年の方々を介護人材に呼び込むなど、富士山型といいますか裾野の広い介護人材の確保が必要となってきます。介護人材確保のための取り組みの一つひとつは地道なものが多いのですが、積み重ねることでやがて大きなチカラになっていく。そう信じて、私たち岐阜県福祉人材総合対策センターはこれからも、介護の仕事に関わる方々をサポートしていきたいと思います。

▲「介護人材の確保・定着・支援には、いろいろな機関が連携していくのが重要」とセンター所長の佐藤正幸さん。

具体的な制度

介護福祉士等修学資金貸付制度

介護福祉士の資格取得をめざす方が養成施設に修学するための費用を無利子で貸し付ける制度。貸し付けを希望し一定要件を満たす方々は、修学期間中毎月5万円の修学資金のほか、入学準備金20万円(初回の貸付け時に限る)、就職準備金20万円(最終回の貸付け時に限る)の貸し付けを受けることができます。さらに、2016年度からは国家試験受験対策費用8万円の貸付が追加されました。なお、養成施設を卒業後、1年以内に介護福祉士として岐阜県内の介護施設等に従事し、引き続いて5年間(過疎地は3年間。実務者研修受講生は2年間)従事した場合は返還が免除されます。
  • 大学/288万円まで(別途生活費加算が可能な場合あり)
  • 短大・専門学校/168万円まで(別途生活費加算が可能な場合あり)
  • 実務者研修受講生/20万円まで
詳しくはこちら

介護職員等再就職準備金貸付制度(2016年度から実施)

1年以上、介護業務の経験のある有資格者(介護福祉士、実務者研修修了者、介護職員初任者研修修了者など)が介護職員として再就職する際に必要な費用を無利子で貸し付ける制度。貸し付けを希望し一定要件を満たす方は、再就職に伴い転居が必要となる場合の転居費用、介護の情報収集や学び直しのための費用、子どもの預け先探しの活動費、通勤用の自転車・バイクの購入費用など再就職に必要な費用について、20万円(一人当たり1回限り)を限度として貸し付けを受けることができます。
なお、再就職の日から継続して2年間、岐阜県内の介護施設等で介護職員として従事した場合は返還が免除されます。
※この貸付制度での介護職員とは、岐阜県内の介護職員処遇改善加算を行っている事業所・施設、または岐阜県介護人材育成事業者認定制度により認定された事業所・施設で就労する介護職員です。 詳しくはこちら

ご紹介した制度に関するお問い合わせ

社会福祉法人 岐阜県社会福祉協議会

岐阜県福祉人材総合対策センター
(福祉人材無料職業紹介所)
〒500-8385 岐阜市下奈良 2-2-1
岐阜県福祉・農業会館内

TEL 058-273-1111 
FAX 058-276-2571

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